暴力と麻薬で悪評高きコロンビアへの一人旅。海外を旅慣れている私でさえ、今回の旅は、未知なる土地へのワクワク感より危機感・不安感が先立つ。14時25分、エアロメヒコで成田を出発。メキシコまでの飛行時間13時間。そこからコロンピアまではさらに4時間半。気が遠くなるほどの長旅だ。途中、飛行機で隣り合わせになり仲良くなったメキシコ人のジェシカ、空港での待ち時間に話し相手になってくれた海外勤務のメキシコ女性、税関申告書の書き方を親切に教えてくれたベネゼーラ人、そんな人々の温かさに触れて、気が付けば旅への不安が和らいでいた。
22時55分、定刻通りボゴタ到着。寒さのせいかやたらとトイレに行きたくなる。コロンビアのトイレはドアの下が空いているので使用している人の足が丸見えだ。使用済みのトイレットペーパーは便器ではなくゴミ箱に捨てるのが決まり。最新の翻訳機を手に南米3ヵ国を旅行するという香港女性3人と知り合い意気投合。夜遅かったにも関わらず到着ゲートには、大勢の出迎えがいた。そしてその中に私のドライバー兼ガイドのシーザーを見つけ安堵する。なんでも今までにドイツ人、アメリカ人、コロンビア人と3回も結婚を繰り返し、海外生活経験も長いとか…なるほど彼が英語堪能なのも肯ける。